個性って大切！ユーモラスで小粋な、きたむらさとしさんの絶版絵本「おんちのイゴール」

おんちのイゴール
きたむらさとし／作　小峰書店【絶版】

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鳥のイゴールは生まれてはじめてうたをうたう日がやってきて
わくわくしました。
夜明けかきて、イゴールもうたいはじめました。

ところが、イゴールのうたは調子っぱずれで
みんなから笑われてしまいます。

イゴールは、うたが上手になりたくて一生懸命練習します。
うたの先生に習ったりもしました。
でも、ぜんぜんうまくならず、すっかり傷ついたイゴールは
だれもいない、だれもうたわないところへ旅立っていきました。

ただ岩だけがあるところにたどりついたイゴールは
急にうたいだしたくなりました。
イゴールは嬉しくなり、空にうたごえが広がるくらい
力いっぱいうたいました。
すると…

イゴールのうたを「個性的」とみとめてくれる仲間と出会え
ふたりは、世界中をまわってうたを披露するため旅立ちました。

みんなといっしょでなくても大丈夫だよと
背中をおしてくれているような、さわやかなラストです。

きたむらさとしさんの絵は、とってもユーモラスで粋。
いろいろな動物たちが、バンドをくんでうたってる様子が
いちばんコミカルです。

うたごえをカラフルな幾何学模様のような絵で表現しているところも
画期的！
明るくて元気いっぱいなうたごえを絵であらわすときっとこんな感じ！