【創作民話&版画絵本】秋田弁で語る斎藤隆介創作民話・滝平二郎版画絵本「八郎」



八郎
斎藤隆介/作 滝平二郎/画 福音館書店


八郎潟にまつわる、斎藤隆介氏のオリジナル創作民話です。
秋田弁で書かれた文章が民話らしい、独特な雰囲気を出しています。

昔、秋田の国に八郎という山男がすんでいました。
八郎は大男でしたが、もっともっと大きくなりたくて
浜辺にかけていっては、大声で叫ぶたび
頭にたくさんの鳥が巣を作るほどの大男に育ちました。

それでもまだまだ大きくなりたくて仕方がない八郎が
自分が何のためにこれほどまでに大きくなりたいと願うのか
悟るというおはなしです。

田んぼをのみこみ、人々を苦しめようと
生き物のように荒れ狂う海に果敢に立ち向かう八郎は
自分にしかできないことがあると決意します。
その瞬間、満足げな八郎の顔は輝いています。

大型絵本の画面いっぱいに、滝平二郎氏の白黒のみの版画絵が
ダイナミックです。