よい絵本を探そうvol-156 世界の民族絵本集・台湾「ねずみのおよめいり」
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よい絵本を探そう 絵本入門講1
大人的こどもの本の書評--「えほんのみかた」
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こんにちは。いつもご愛読ありがとうございます!
本日ご紹介の絵本は、中国に伝わる昔話ですが、日本でも
お馴染みのおはなし。台湾版「ねずみの嫁入り」です。
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「ねずみのおよめいり」
モニカ・チャン/文
レスリー・リョウ/絵
高佩玲(こうはいれい)/訳
河出書房新社
対象年齢 : 3歳ぐらいから100歳以上まで
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ある農家の塀の中に、たくさんのねずみたちが村をつくって住んで
いました。
ねずみ村の村長には、たいそう美しい娘がいました。
娘のお婿さんにだれがふさわしいのかさっぱりわからない村長は
若者ねずみを集めて、競争させることにしました。
みんなが集まったちょうどその時、おそろしい黒ねこが襲いかかって
きました。
その夜、娘が猫に捕まる悪夢で目がさめた村長は、娘には天下一強い
婿をと心に決めました。
そこで思いついたのは、太陽の光がないとこの世は闇だ!
この世で一番強いのは太陽だ!と。
村長は、太陽に会うため旅にでました。
このあと、太陽→雲→風→壁→ねずみと、じつは自分たちねずみこそ
ちっぽけだけどすばらしい力をもっているということにきづきます。
壁をやぶって穴から出てきたのは、アランという若者ねずみでした。
村長の婿探しに気をもんでいたアランは、ずっと村長のあとを
つけていたのです。
こうしてめでたく、アランは婿どのに選ばれ、娘はわらじのかごに
乗って、アランのところへおよめにいきました。
その夜は、盛大にねずみたちの祝宴が開かれました。
中国では、1月3日がねずみの結婚式の日と決まっていて
人々はねずみの結婚式をじゃましないよう早くねむりにつくと
いうことです。
「ねずみの嫁入り」は日本だけに伝わる昔話と思っていたのですが
この絵本で、同じ話が、他の国でも伝承されていることを知りました。
アジアの国だけでなくヨーロッパなどの国々にもあり
古代インドの寓話集までさかのぼることができるそうです。
絵をてがけているのは、レスリー・リョウさん。
ねずみが住んでいる農家の人々の暮らしぶりや、想像のねずみ村の様子
ねずみの衣装や結婚式にいたるまで、たいそう細やかに描かれています。
ねずみの頭まで弁髪にするこだわりよう。結婚式の様子も興味深いです。
台湾(中国)の古い農村の暮らしや伝統的な文化にふれることができます。
妖しげな美しさが漂う絵は、とても個性的。
ちょっとかわっていて面白いのは、ほの暗い雰囲気のねずみ村に
お友だち(?)のゴキブリやハエや芋虫などが何度も出てくるところ。
ゴキブリや芋虫をペットにして、ひもでつないでお散歩!なんて
苦手な人は目をおおいたくなりますが、子どもさんはそんなところも
案外面白がるのではないかと思います。
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◎「ねずみのおよめい」(河出書房新社)は
現在、版元品切れ、重版未定の絵本です。
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今回ご紹介いたしました絵本は、いかがでしたでしょうか。
素敵な絵本に出会えていただけましたでしょうか。
お読みいただきありがとうございました。
では、また次回もお楽しみに~(*^▽^*)/
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